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イエテボリ大学歯周病学教授の講演まとめ

月12、13日(土、日)はスウェーデンのイエテボリ大学(※@)歯周病学のペルランベリ(Prof.Per Ramberg)教授の特別講演会に出席させていただきました。(会場:千代田区日本歯科大学生命歯学部記念館九段ホール)

現在は「情報過多」な時代なので歯周病(歯槽膿漏)の治療もあれこれ錯綜しています。

「飲み薬」「うがい薬」「レーザー」「光殺菌」「〜水」などなど… あげればキリがないくらいです。

   患者様の利益を考えると

「本当に効果がある治療はどれか?それも生涯にわたって」になるわけですが、それを客観的に「数字」で表して証明していくのが「論文」「研究」です。

良くなっているかどうかの「数字の基準」は「歯周ポケットの深さ(※A)」「検査時の出血(※B)があるかどうか」「細菌数」などで評価します。

結論的には
「プラーク(バイオフィルム、歯垢)をメカニカル(機械的に)に除去して再形成を予防することが1番大切(従来からある治療方法)」になりますが、その他の分かってきたこともあるという内容になります。

今回の講演はその論文、研究がベースになっています。以下ダイジェストですが…

 @口腔衛生(プラークコントロール)の定着が一番重要。それ無くしては他のどの治療もうまくいかない。
  (昔も現在も同じ、基本中の基本、最重要)

 A飲み薬、注入式のお薬は、基本的な治療(歯周基本治療)を行ってみて、改善の有無を確認してから使用すべきである(むやみに使わない(※C))。

 B洗口剤は効果がでる有効濃度が必要であり、副作用もあることがある(※D)。

 C歯石(縁上歯石、縁下歯石)は1回で全て取っても、回数分けて取っても同じ効果である(時間が経つと同様の結果になる)。

 Dスウエーデンでは歯周病治療で外科処置を行う人は1%程度(外科しなくても良くなる)。

 Eインプラント周囲炎(スウエーデン国内 2013年)の割合は13%(7.7人に1人)存在する。

 Fインプラント周囲炎の治療方法はまだ確立していない(歯周病の治療は確立しているが)。

 Gイエテボリ大学歯周病科はレーザーは置いてない。

 H近年登場した「光殺菌」の治療法の効果は、従来の治療法と比較しているが「劣る」という結論。

 I「歯周病がある」「喫煙する」の場合は、インプラントを失う危険性(※E)は明らかに大きくなる。


ほかにもまだまだありますが、言えることは
     「新しい方法 ≠ 効果のある方法」
          の場合もあるのでよく吟味する必要があるということです。

従来からある
  「基本的な治療をどれだけしっかりできるか(※F)」
                             の方が極めて重要です。

※@:歯周病の研究分野で世界的に有名。歯周病治療の本家本元。
※A:いわゆる「歯ぐきの検査」細い物差しで測る。1o単位。
※B:ブラッシング時の出血とは違うので注意。※Aを行ったときの出血の有無です。

※C:歯科で抗生剤をあまり使わないスウエーデンでさえ「歯科は使いすぎ」と言われている。
   (医科歯科合わせて全使用量の8%)耐性菌の問題もあり使用は最小限が望ましい。
   ヨーロッパでは耐性菌が原因で年間2万5千人の方が亡くなる。
※D:日本国内販売のものは海外のものより濃度が低くい(薬事法のため)。副作用としては味覚障害、着色がある。
※E:オッズ比といいます。インプラントを行う前に歯周病の治療を行うのはこのためです。
   歯周病の治療せずにそのままインプラントをおこなうと3.29倍失う可能性が大きくなります。長持ちさせたい気持ちは、患者様、医療サイドも同じ。

※F:当院の歯周病治療のコンセプトです(「薬いらず、外科いらず」です)。

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