
所属しているスタディーグループ「救歯会」研究会が毎月あるのですが、今月会員のデーターを元にした英訳論文を頂きました。
画像はその研究論文です。
会員の吉野先生がデーターをまとめて下さいました。
タイトルは
「抜歯した歯の中で、根が縦に割れていた歯の割合」です。
歯の根が「縦(真っ二つ)に割れる」ことは歯として致命傷で、お取りすることが多くなります。
内容を要約すると
「歯を抜く理由の31.7%が 歯の根の縦割れだった」
「そのうちの93.6%が 神経の無い(根の治療をした)歯だった」
⇒神経の無い歯(根の治療した歯)は縦に割れる可能性が大きくなり、抜歯の理由の1/3を占めた、ということです。
つまり、この論文から学ぶことは
@「”歯を残そう”と思ったら」
⇒A「歯をお取りする原因の1/3は歯の縦割れ」
⇒B「神経の無い歯は割れやすい」
⇒C「では、神経をできるだけ残そう」
⇒D「神経を残すために、虫歯にならないよう予防しよう」になります。
結局、「目の前の病気の治療だけしても、Dの予防治療までたどり着かないと歯は長持ちしません」ということです。
なかなかお伝えしにくい点ではあるのですが、当院ですぐ冠を入れず予防治療からはじめるのはそのためです(その間は仮歯で過ごします)。
2,3年しか使わないのならまだしも、一生使うものなので長持ちしないと意味がありませんから…
≪補足≫
※お痛みがあるのに神経を残す必要はありません(いずれ死んで、膿が溜まります)。
※歯をお取りする他の原因は虫歯と歯周病(歯槽膿漏)で、縦割れと合計すると95%を占めます。
※歯ごたえのあるものが好き、歯ぎしり、なども歯が割れる要因です。
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