
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが2023年5月8日から2類→5類(季節性インフレエンザと同等)なることが決まりましたが、これで終息した訳では無いので今後も対策(形を変えながら)は引き続き必要になるかと思います。
2022年10月に京都大学大学院医学研究科教授の西浦 博 氏の講演があり、その内容は参考になると思いましたので要点をまとめてみました。
■結論的には
「これから先どうなるかは、海外の先進国で起こっていることを見れえば予想できる」とのこと。
ここからは私見になりますが、この先「withコロナ」の方向で、経済を回しつつ、大きな流行にならないようにしていく舵取りになるかと思っています、例えば「今風邪がはやってきているね」の感覚に近くなり特別感が少なくなるのではと思っています。
■今後の流行を左右するもの
@新しい変異株の出現が左右する。
(私の感想ですが)ウイルス=変異するもの、なのでこれはなかなか防げないと思います。ただ傾向としては「弱毒化」の方向になると個人的には予想しています(人が亡くなってしまうとウイルス自体増えることができなくなるので)。
Aワクチン、自然感染の減衰を含め免疫を持っている人がどうなるかが左右する。
(これも感想ですが)ワクチンの効果は減衰していくことがわかったので、獲得した自然免疫もゆっくり減衰(ワクチンほど早くなく)するのではと思っています。
B接触が今後どうなっていくかが左右する。
(感想です)人の流れですが徐々にコロナ前の状態に戻ると予想してますが、社会の衛生観念などは高いままになるかと思っています。
■今後の課題
@抑制政策の緩和→自宅療養が増える→受診抑制→過度になると致死率が上がる。
上記の流れになるため、ハイリスク者(高齢者、基礎疾患保有者)に関しては早く受診できる体制が必要、とのこと。
A動脈系の循環器疾患の合併症が多い。
感染直後、急性心筋梗塞、脳卒中が非感染者と比べ20〜30倍くらいで起こっているので、あらかじめ予想してそのような方への医療提供が必要、とのこと。
B流行対策が一気に個人の判断になった。
感染予防策であるマスク着用の場面、換気の強度、などの縮小や習慣化の再調整が必要、とのこと。
以上になります。
社会的には感染対策の緩和傾向にはあるものの、歯科治療に関しては緩和せずに現時点と同じ感染対策を継続していくことになるかと思います。
「3密」対策の生みの親の西浦氏の講演内容だけに説得力がある内容でした。
※参考文献:全国保険医新聞 第2921号 2023年1月25日
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